その後 8

 

2020年6月20日

現状

消毒

上井草スポーツセンター、大宮前体育館、荻窪体育館でバラツキがありますが、再開後に新たに必要となった消毒液などの費用を区が補助していないことや職員の人員数から見ると、各指定管理者には尽力いただいていると思います。また以前から各施設がそもそも衛生的では決してなかったことを考えると、自衛を重視して稽古の前後や帰宅後に厚労省の正しい手の洗い方にそった手洗いをして、帰宅後に足もすぐに洗うなどを新選組の局注法度なみに徹底すれば、稽古ができないほどではないと判断しました

大きな問題は、荻窪体育館 館長が健康面に強い影響がでる次亜塩素酸ナトリウムで換気を十分にせずに畳の消毒を予定したことでした。上井草スポーツセンターや大宮前体育館では使う予定がなく、もしも使うときは事前連絡すると確認していました。荻窪体育館も使わずに、使うときは事前連絡すると6月17日に杉並区スポーツ振興財団 管理係長が約束してくれたことなどで、現時点では各施設がある程度は安心して利用できるようになったと判断します

 

 

換気

上井草スポーツセンターでは入口と窓、排煙窓を、荻窪体育館で入口と北側扉、排煙窓を全開することで十分な換気ができると判断します。大宮前体育館は入口しか開けられませんが、入口に向けて扇風機をかけ、構造上や設備上で現状できる最大限で換気します

 

 

稽古

道着は、使わずにTシャツなど動きやすい服装で来て、そのまま稽古して、そのまま帰って、大きな問題が残っている更衣室を使わずにすむようにしました

稽古は、人と2m以上の距離を保ち、キックミットなど距離が保てない稽古は行っていません

退室も、時間差で密集しないようにしています 

指導者は、飛沫感染を防げるようにできるだけマスクを外さないようにして、号令は大声でかけずにマイクを使っています

 

 

問題点

杉並区は体育施設を都内だけでなく先に緊急事態宣言解除された地域と比べてもかなり早い再開でした。一見ありがたいことですが、拙速で区は再開後の方針をきちんと示さずに各施設に丸投げしたため、施設責任者の見識に大きく依存されてしまい対応がバラバラで現場は混乱しています。またスポーツ庁のガイドラインと照らし合わせても十分ではありません

 

杉並区に限らず現在の体育施設の問題のほとんどが指定管理者制度の欠点に原因があるように見えます。困ったことがあるとその人の本性が表れてしまうように、再開後の問題はそのいい象徴になっています。指定管理者制度は大雑把に言えば非正規雇用の拡大と同じで人件費を削るための制度にしか見えません。民間のノウハウを活かせると謳ってはじめましたが、杉並区以外にも他市区の体育施設も多く利用していますが活かせた事例は見ていないどころか制度前より酷くなっています

 

しかも区と指定管理者で責任の所在が曖昧で、このため再開後の多くの問題も解決しづらくなっていると見えます。こちらにも非があり、いままで問題があってもある程度解決すればそれ以上問題点を追及せせず根本解決せずにいました。そのことが問題を助長していたため、反省して今回は徹底に追及します。区の体育施設はスポーツ基本法第4条などに拠るはずで、区は行政であり法令の執行が責務で、この国は民主主義で行政の監視は我々市井の責務であると考えます

 

 

所感

大前提として、体育施設の利用も感染予防を最優先と考えます。感染予防は自分が感染しないことだけでなく、自分が他人に感染させないことも考える必要があります。新潟の体育館では卓球、愛知県警では剣道で集団感染がありました。都内の市区町村でも杉並区の感染者数は当初から上位に居続けています。どこかの体育施設で集団感染が起きれば、杉並区だけでなく都内すべての体育施設がまた閉鎖されるおそれがあります

 

予約した利用枠のキャンセルがあると、さざんかねっとで逐次確認できます。以前の平時は空手の利用枠で日に20件くらいですが、再開後が告知された後の5月28日からは毎日50~90件くらいです。6月19日は33件、6月20日は40件と落ち着きはじめているようですが、再開後の体育施設の対応が不十分だとを知ってかコロナウィルスの感染を気にしている方は利用を控えているのかもしれません

 

逆に再開後に利用している方は、人との距離を保たずに活動する、至近距離で円陣を組んでミーティングするなど以前と同じように利用している方がほとんどのようです。緊急事態宣言下でもパチンコ屋に行っていた人々と同じで、自分は感染しない、感染してもいいなどと考えているように見え、我々も同じと思われてもしかたないと思っています

 

6月18日に杉並区スポーツ振興財団 管理係長と話し理解が深まりましたが、国でも緊急事態宣言下で強制ではなくお願いで自粛を求めたため、体育施設もお願いを前提にしか再開後の運営をできないようです。そうなると自粛やマナーと同じで個人に依るところが大きくなってしまい完全に制御はできないと考えます

 

私見でしかありませんが、体育施設に限らず現状は身の周りにコロナウィルス感染者がいるかもしれないとしています。コロナウィルスがある程度の収束するか、十分な感染者の隔離ができる、十分な感染治療が確立する、ある程度の人が抗体を持つ、のいずれかまでは以前のような日常に戻れそうももないと考えます。それでも当道場での稽古を望む道場生がいるなら、道場を運営していた責任のもとにこの条件下で多方面にとっての最善を尽くした稽古を模索します