その後 6
2020年6月17日
杉並区スポーツ振興財団
消毒
5月28日に荻窪体育館 館長に杉並区スポーツ振興財団 管理係長からの電話を依頼したところ、
「伝えるが、電話がするかどうかはわからない」
と言われていました。本日、杉並区スポーツ振興財団 管理係長から電話があり確認すると
「そのような報告を受けていない」
とのことでしたが
「昨日館長と相談して、荻窪体育館での消毒は当面は次亜塩素酸ナトリウムは使わずに、エタノールや界面活性剤で行う」
「次亜塩素酸ナトリウムを使うことが今後あれば事前に連絡する」
と確認しました。床や畳の消毒は
「清掃会社 日本環境衛生㈱がエタノールで毎日開館前に行っている」
とのことです
換気
隣マンションの住人から汗臭いと苦情があるため、10年以上前から武道場やアリーナの北側扉の開放を禁じられていました。6月8日にマンション管理会社からコロナウィルス感染予防のためなら開放していいとマンション理事長に了承を得たことを荻窪体育館 館長へ連絡してもらいました。それでも6月12日に館長は
「あなただけ開けて換気すればいい」
と言われました。スポーツ庁のガイドラインにも換気について、
「施設管理者が適切に行うとともに、利用者に周知を行うことが必要です」
と示しているため、我々だけでなくすべての利用者の問題です。このため財団 管理係長に
「扉のそばにある開放厳禁の貼り紙は外し、受付時に利用者ごとに口頭とで開けるように案内する」
「換気はできるかぎり最大で行う」
と確認しました。敷地内の木に当たるため十分に開かない排煙窓については
「杉並区営繕課で年に1回に点検をしていて、(一昨年の)平成30年度の報告では異常はない」
とのことですが詳細を尋ねるても把握しいません。建物は区の持ち物で、運営管理を区の外郭団体の指定管理者に任せていて、責任の所在があいまいになっているようです 。また6月4日に荻窪体育館 館長が
「マンション理事会と取り決めた記録がスポーツ振興財団にある」
と言いましたが、記録を財団 管理長に確認すると
「記録はない、荻窪体育館で代々申し送りしているだけではないか」
とのことです
利用人数の制限
杉並区スポーツ振興財団はHPのスポーツ施設の再開情報についてで「ステップ1・2・3 施設利用可能人数の目安」として荻窪体育館 武道場全面では18人、畳面(半面)なら9人としています。この算出理由を5月28日に荻窪体育館 館長に尋ねると
「荻窪体育館 武道場半面(約146㎡)を、全日本柔道連盟のガイドラインの1人あたり8㎡を参考に、それを2倍してみて1人あたり16㎡として9人」
とのことでした。2倍した理由は尋ねても明確な答えがなく不安だったからのようでした。財団 管理係長に確認すると
「全日本柔道連盟のガイドラインに1人あたり8㎡を参考にして武道場半面(約146㎡)では18人として、東京都ロードマップで屋内収容定員の半分としてるため9人」
とのことでした。2倍した理由がわかり、一見もっもらしいですがツギハギだらけの理屈に思えます
参考にした全日本柔道連盟の1人/8㎡は、ガイドライの通知名にあるよう「新型コロナウイルス感染症への対応について」として示した人数制限です。東京都ロードマップが示しているのは平時の収容定員を半分です。したがって東京都のロードマップにそって算出するなら、平時での武道場の定員の半分の人数と、人との距離を保てることで考えるべきです。荻窪体育館の算出では希釈した消毒液をさらに希釈して効果をなくしているのと同じに思えます。このため荻窪体育館(1人/16㎡)だけ、上井草スポーツセンター(1人/10㎡)、大宮前体育館(1人/9㎡)、東京都武道館(1人/10.4㎡)だけでなく参考にした全日本柔道連盟(1人/8㎡)とも大きくかけ離れ、人の距離が4mと行き過ぎに思えるほど突出していた謎はわかりました。参考にするならそのまま適用しなければ全日本柔道連盟のガイドライそのものを肯定していないと思えます
ここで問題は荻窪体育館 武道場の平時の定員です。杉並区では区民センターの会議室などの集会施設は会議室だけでなく体育室も定員を以前から定めていますが、体育施設は以前から定めがありません。2018年に各体育施設の室場ごとの定員を杉並区スポーツ振興課 施設管理係長に確認していますが明確に答えられず
「大宮前体育館の指定管理者に確認したところ、武道場なら24人くらいではないかと言っている」
とのことでした。この当時、荻窪消防書 予防課や杉並消防署 予防課でも消防法上の定員の扱いを尋ねましたが、体育館は消防法施行規則 別表第1の15項の「前各項に該当しない事業場」にあたり、同施行規則 第1条の3(収容人員の算定方法)で
「従業者の数と、主として従業者以外の者の使用に供する部分の床面積を3㎡で除 して得た数とを合算して算定する」
とされています。床面積からは階段、廊下、トイレなどは除きます。この規定は消防法施行令ではなく「防火管理指導指針Ⅰ」で定めてあります。消防庁は「防火管理指導指針Ⅰ」をインターネットで公開されていませんが、東京消防庁(丸の内)では一般でも冊子の購入、閲覧できるそうです
消防法の他に体育館の平時の定員を定めた法令は見当たりません。このため消防法に基づいて考えをすすめます。消防法 施行令では建物すべてでの収容人数しか定めていません。このため同施行令でも各室場ごとの収容人数を定めていませんが、階段、廊下、トイレなどを除くなら荻窪体育館全体の収容人数はアーリナ、小体育室、武道場と事務室、会議などの面積だけで算出すると考えられます。したがって武道場の収容人数は武道場の面積だけを1人/3㎡としても大きく外れないと考えられます。これを東京都のロードマップにあてはめて収容人数を半分にすると1人/6㎡くらいです。この単純計算なら一辺が約2.4mの正方形の中に1人で、人との距離も2.4m保てて納得しやすいです
この算出では賛否があると思いいますが、いずれにしても利用者の立場では可能なかぎりなるべく以前と同じ利用を望みます。その利用者の気持ちをなんら荻窪体育館は考慮していないため、考慮した上井草スポーツセンター、大宮前体育館、東京都武道館とは大きな隔たりが生じたことだけは事実だと考えます
再開後の運営
20年前から荻窪体育館を利用していて本日始めて知りとても驚きましたが、財団 管理係長によると思っていた以上に大きな権限が荻窪体育館 館長にはありました。杉並区スポーツ振興課はそれをきちんと把握しているか疑問です。それを知っていて再開後の運営方針を何ら示さずに各体育施設に丸投げしたのであれば、再開後のこの混乱を予見できたはずです
他の問題点
前述のように荻窪体育館の施設環境で大きな問題の換気と消毒については、かなり解消されてある程度は安心して利用できそうです。しかし小さな問題点が多々あり、その扱いを財団 管理係長に、尋ねると
「今後、問題点は施設長(荻窪体育館 館長)と相談してほしい」
とのことでした。しかしその館長が、
「検討するが、約束はできない」
をいつも繰り返し、利用人数の制限の見直しをいつ行うか予定か尋ねても
「いま答える必要ない」
と言うため不安でいっぱいです。2014年5月から大宮前体育館で指定管理者が行う教室事業(自主事業)のために指定管理者が区との内規を超えて室場を抑える、抑えたのに使わない、4時間抑えて2時間しか使わない、の契約違反にあたる大問題がありました。このため杉並区スポーツ振興課長に相談したときにも
「問題があったら施設長(大宮前体育館 指定管理者 支配人)と相談してほしい」
と言われました。支配人ではまったく解決できずに指定管理者の本社 地域統括部長とまで話しましたが2015年3月になっても改善されず、正攻法ではまったくダメで他に策が思い当たらずに、乱暴ですが逮捕されることを覚悟して抗議のために大宮前体育館 武道場に2回籠城しました。すると杉並区スポーツ振興課長に
「体育館を使わせないぞ」
と脅されましたが、最終的にはやっと
「私の課長権限で指定管理者に改善させる」
と言い、11か月かかって解決したことがあります。2007年に二重登録の不正使用と思われる団体を注意しないことを荻窪体育館に意見したときも
「文句があるなら出ていけ」
と職員に言われ、別の職員は
「みんなやってるんだから、あんたも二重登録すればいい。努力が足りない」
と登録申請書を渡そうとされ、当時の館長には
「(私が杉並区職員だったことがあるため)職員だったらわかるだろう」
と言われましたが、もちろんわかりません。今回もすでに荻窪体育館 職員には
「再開したからと言って無理に使わなくていい」
と言われています。このままではコロナウィルス感染の第2波で体育施設がまた閉鎖されるより、不当に体育施設の利用を止められるほうが先になるかもしれません
指定管理者制度
前述のように排煙窓ひとつ見ても、区と指定管理者でどちらに責任の所在があるのかハッキリしません。また指定管理者の本部は現場をよく知らず、本部と現場でも責任の所在がハッキリせず、意思統一もされていません。これが指定管理者制度の欠点の一つで、体育施設の多くの問題は指定管理者制度の欠点に起因していると思います